科学的データ(薬理作用)

ラッシュは、使用すると血管拡張、血圧低下、メトヘモグロビン血症、平滑筋弛緩、視覚障害などをもたらすことから、有害であるとされ、日本では指定薬物として規制されています。 しかし、そうした重篤な症例が、頻繁に発生しているとはいえません。 その点を考えるうえで、人間が適量を吸入した際の血中濃度を明らかにした論文が有益です。...

2016年から2017年にかけて、ラッシュの中枢神経系作用を示した韓国の研究グループ(Hye Jin Chaほか国立食品薬品安全性評価機関毒性評価研究部薬理研究部)による論文が、3本相次いで発表されました。 これらは、【千葉】ラッシュ裁判で、検察側書証として、ラッシュに中枢神経系作用がある証拠として提出されました。...

ラッシュを規制する「指定薬物」の要件として、「中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用(当該作用の維持又は強化の作用を含む。以下「精神毒性」という。)を有する蓋然性が高いこと」が挙げられます。...

「全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査」は、精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態を把握している悉皆調査で、厚生労働省科研費補助金事業として1987年からほぼ隔年に実施されています。 報告書は、国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所のウェブサイトで公開されています。...

日本では使用が規制されている「ラッシュ」ですが、最近のシドニー工科大学の研究によると、ラッシュの身体的、精神的悪影響は極めて低いことがわかったことを、GENXYさんがウェブ記事として紹介してくれました。 🔊「ラッシュ」の害はほぼゼロ。最新研究が明らかに(GENXY2020年6月4日配信)  https://genxy-net.com/post_theme04/20641l/...

梅野充医師(左)と司会の塚本堅一さん
現在、ラッシュ(亜硝酸イソブチル)を海外から個人輸入しようとして、医薬品医療機器等法並びに関税法違反として起訴され、その罪状について争われている「ラッシュ裁判」が行われています。...

ACMD答申
2016年、イギリスで危険ドラッグなど精神作用物質の販売などを禁止する「精神作用物質法」(Psychoactive Substances Act 2016)が制定されました。その規制対象の中に〈ラッシュ〉が含まれることに対し、〈ラッシュ〉に有害作用はあるが同法で規制するほどの必要性がないとの議論が噴出しました。...

図1.20物質の平均有害性スコア
薬物の有害性をランク付けした有名な論文に、『LANCET(ランセット)』という権威ある医学雑誌に掲載されたデビット・ナット教授ほかの「誤使用される可能性のある薬物の害を評価するための合理的なスケール(計測尺度)の開発」と題する論文(2007年3月号)があります。 🔊Development of a rational scale to assess the harm of drugs of potential misuse Lancet 369 (9566): 1047–53....

ラッシュを指定薬物として規制しようと審議されたとき、根拠とされた学術論文がここに紹介するものです。 規制の審議過程はこちらへ 「The American Journal on Addictions」10-1(2001) American Academy of Addiction Psychiatry (アメリカン・ジャーナル・オン・アディクションズ)10巻1号 アメリカ中毒精神医学学会 “Clinical Review of Inhalant” Thomas Brouette&Raymond Anton 「吸入薬の臨床的検討」...